【ハカスの伝説とリスくん】シベリア・アバカン旅行(新婚旅行?)で心と体をリセットした話【その4】

ピイスケ
ピイスケ

こんにちは。ピイスケです


↑の続きです

ロシア、シベリア4日目

この日は妻や、その一族のルーツに関連した観光地を巡りました。
実は、私の妻にはロシア193の民族の一つ、ハカス民族の血が流れているのです。

↑むかいひろきさんのブログでハカス民族について分かりやすく簡潔に説明されていました。
気になる方は是非チェックしてみてください。

観光地へはツアーガイドのおじさんと一緒に行きます。

願いの木

まず向かったのは、ここ。ハカス人が願い事をするときに来る場所らしい。(名前は不明)

このように木に布を結びつけ、願いを込めます。


ロシアではロシア正教の他、イスラム教などが主な宗教となっていますが、ハカス人の一部は今も古来の宗教を守っているようです。(ちなみに義父は無宗教)


次の目的地に向かう途中の草原。

広いです。地平線まで草原が広がっている場所もあります。

ピイスケ
ピイスケ

ここならフリーザやセルと戦っても安心だな…。

などという低IQなことを考えながら風景を眺めていると、

ツアーガイドのおじさんが車中でハカスの伝説を話してくれました。(長いので興味ない方は飛ばしてください。

ハカスの伝説

AskizONより

アフ・フダイとイルリク・ハンは2人の兄弟でした。

長男であるアフ・フダイは、親切で優しく、最高の創造者であり、イルリク・ハンは、冷たく邪悪な、下の世界の創造者でした。

地球が誕生する前は、宇宙には海しか存在していませんでした。

果てしなく広がる海を見たアフ・フダイは、大地を創造することを決めます。

それを知った彼の弟のイルリク・ハンは、こう言います。
「水の下には生きている土がある。それを使って大地を作ったらどうだろうか?」

それに納得したアフ・フダイはイルリク・ハンにその土を取ってくるよう依頼しました。

イルリク・ハンは魚に変身して潜り…水の底に達すると砂粒を口に入れ、水上のアフ・フダイの元まで運びました…が、…取った砂粒は全部は渡さず、その土の一部は自らの口の中に隠しました。

ピイスケ
ピイスケ

わかりやすい伏線


その後、アフ・フダイは3匹の魚(鱸)を捕まえて…魚の背中に砂の粒を散らしました。

するとそこから大地が生まれ。平らな大地ときれいな道が作られました。


しかし、その瞬間、イルリク・ハンは、「山と岩も作ろう!」と言いだしました。

イルリク・ハンが口の隠していた砂粒を吐き出すと…


その結果、大きな山々と凸凹な道ができました。

「なぜそんなことをしたんだ!?」

アフ・フダイは激しく叫ぶとそれに対してイルリク・ハンはこう答えました。

「大きな山々とデコボコな道を見ることで、全ての生き物が私の名前を思い出すからだ!!」

ピイスケ
ピイスケ

嫌なやつ~

それからアフ・フダイはたくさんの動物を作りました。

イルリク・ハンもそれを真似して動物を作りました。
イルリク・ハンが作ったのは、

ヤギと…

豚でした。


しかし、イルリク・ハンは自分で創造したのにも関わらずヤギと豚の醜い鳴き声が大嫌いでした。

ピイスケ
ピイスケ

えぇ…

そういうこともあり、現在でもヤギと豚は神々の生贄にならない動物となっています。

次に、アフ・フダイは人を作ることにしました。


彼は土から「人の体」を作りましたが、魂の作り方がわかりませんでした。

ある晩、彼は弟のイルリク・ハンが歌を歌っているのを盗み聞きしました。
「♪地面から湧く水、その水から起こる風を捕まえて、人の魂を創造すればいい♪」

ピイスケ
ピイスケ

めっちゃ重要なことを軽いテンションで歌ってしまうイルリク・ハン。

ヒントを聞いて、アフ・フダイは湧き水から起こる風を捕まえに行くのでした。


アフ・フダイは出かける前に、犬と猫に「人の体」を守るように命令しました。
「イルリク・ハンを絶対近づけるなよ!」



しばらくして、やっぱりイルリク・ハンが来ました。
しかし、犬が邪魔して「人の体」が見れません。

考えたイルリク・ハンは霜を創造しました。

犬は耐え難い寒さでぶるぶる震えます。

霜が創造される前の世界は暖かく、その頃の犬には毛が無かったからです。

次にイルリク・ハンは犬に対しこう提案します。

「凍らない毛皮のコートをお前にあげるから、私に人の体を見せてくれ。」


寒さに耐えられない犬は…

犬「…OK!」

犬「…見てもいいけど、触れないでくださいね!」

しぶしぶ同意しました。

そして、人の体を見たイルリク・ハンは…

人の体に唾を吐きました。

ピイスケ
ピイスケ

普通に最低。


猫は駆け寄って唾をなめ…

犬は急いで唾を毛皮でぬぐいました。

それ以来、ハカス人は
猫の口は汚れていて、毛皮は綺麗。
犬の口は綺麗で、毛皮は汚い

と言うようになったそうです。

しばらくして、魂を作ることに成功したアフ・フダイが戻ってきました。

帰ってきたアフ・フダイは

自分が作った「人の体」に唾がついていること。
犬が毛皮のコートを着ていること。
地面が寒いこと。

に気が付きました。

そしてアフ・フダイも「人の体」唾を拭こうとしましたが、できませんでした。

なので、人の体を…

お見せできません

裏返しにしました。

ピイスケ
ピイスケ

気持ち悪っ

実は、人体から唾液、鼻水という形で常に排泄されているのは…イルリク・ハンの唾だそうです。

ピイスケ
ピイスケ

いや…気持ち悪いでしょ

アフ・フダイの命令を守る事が出来なかった犬は永遠に人々に仕えることになりました。

ピイスケ
ピイスケ

犬、不憫すぎる。

このような話は妙に生々しい箇所があって面白いですね

まだ続きはあるのですが、長いのでここまでにしておきます。

着いたのは「門」と呼ばれる二つの岩が並んだ場所。
この二つの岩はこの世とあの世をつなぐ門の役割を果たしているそうです。

おじさん曰く、ものすごいパワースポットだということなので早速POWERをチャージします。

パワー!!

サルヴィクミュージアム

次に向かったのは「サルヴィクミュージアム」。
クルガンと呼ばれる岩で作られたお墓(古墳?)があります。

クルガンは生前に位が高い人ほど、巨大なものが作られます。

ここ、サルヴィクミュージアムにあるクルガンは超巨大で、サルヴィクスキークルガン(Салбыкский курган)と呼ばれています。

この巨大さ、わかりますか?

真ん中にいる二つの豆粒が私と妻です。デカすぎる。

サルヴィクスキークルガンの模型。

以前はこのように小高い丘のようになっていたそうです。

サルヴィクスキークルガンの入り口にも願いを込めた布がまいてあります。
ここもパワースポットなんですね。

…先ほどからパワースポット、パワースポットと言っている私ですが…

私自身はスピリチュアルなものは一切信じていません。


ただ、この広大な草原の真ん中まで、昔の人々がこの巨大な岩たちをここまで運んできたという事実。運んだ人の労力と、想いや、願い。そして今もハカス人がクルガンを大切に想い、敬うことの美しさ。

それらの事実そのものに対して、ものすごいパワーを感じてしまいます。

もともと岩や人の死には意味はなかったのに、こうして多くの労力を費やしたことで岩や人の死が意味を持ち、永い時間が経った今も多くの人が訪れる場所になるというのは、素晴らしいことですよね。


そして、人間の「自分の生きた証を残したい」、「人に忘れられたくない」、「大事な人を忘れたくない」という欲求はものすごいパワーを持っているんだな。そう感じました。

ピイスケ
ピイスケ

私はどんな生きた証を残すべきなんだろうか。

広大な草原の上でそんなことを考えながら風に吹かれていると…ある大好きな歌の一節を思い出します。

5:00位~から

夢と現実の狭間で

冷静と情熱の間で

リミットある one time 人生を

満たされない日々もなんなくと

こなせる自分にまずなりたいと

Def tech / my way

思ったときからすぐにtight

Fight high と right proud

持ち続けてもでも震える今日

Def tech / my way

どんなにふけ年老いても

これだけは忘れないでいてよ

Def tech / my way

まずマジ “恥“ “劣等感” “嫌悪感” 人に対する嫉妬心

ハズすバシバシ 話し吐き出し

泣き出しそれで確かに

Def tech / my way

今日はめでたし 

でも明日からまた新しい日が始まる

Def tech / my way

一度きりの人生。私もここまで大きくなくとも、何かしらの岩を残したい…そう思いました。

いや~しかし、何度も言いますが…

寒い。

気温は0度。
風もはちゃめちゃに強く、体感的には死ぬほど寒かったです。

昔の人がここで車もなく暮らしていたというのは本当にすごいことだと実感しました。

家の近くの森を散歩

お墓を巡った後は、家の近くの森林で散歩。

そこにも

ここにも

リスが…

うじゃうじゃいます。

しかも丸々太ってかわいい。

おうちまである。

ピイスケ
ピイスケ

飼えるかな?


と妻に聞きましたが、

妻

狂暴だし臭いからやめとけ。

とのリアルな言葉を賜りました。


シベリアはファンタジーの世界ではない。

ごめんねリスくん。

瑞々しいキノコやコケもたくさん生えていて、散歩しながらリラックスするには最高の環境です。

パワーが100%になった自分。

シベリアで、心身共に、充電させてもらいました。

続きです



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